日本の水道水は世界的に見ても安全性が高いといわれていますが、「塩素っぽいにおいがちょっと気になる」「そのまま飲むのはちょっと不安…」と感じる方も少なくありません。
そんな時にあると便利なのが、家庭用の浄水器です。
ただ、賃貸のマンションやアパートにお住まいの場合、「取り付けって難しそう…」「どんな種類があるの?」と悩むこともあるかもしれませんね。
そんな方におすすめしたいのが、工事不要で手軽に取り付けられる「蛇口直結型」の浄水器。
今回は、一人暮らしやファミリーにもぴったりな蛇口直結型浄水器のメリットや選び方のポイントをわかりやすくご紹介します。
浄水器タイプごとの特徴と注意点
浄水器には複数のタイプがあり、それぞれ使い方や設置場所に違いがあります。
お部屋の間取りやライフスタイルに合わせて、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは代表的な2種類をピックアップして、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
蛇口直結型浄水器
その名の通り、蛇口に直接取り付けて使うタイプの浄水器。
特別な工具も不要で、簡単に設置できるので、賃貸のお部屋でも安心して使えます。サイズもコンパクトなので、キッチンが狭い方にもおすすめです。
メリット
- 工事なしで取り付けができる
- スリムなデザインで場所をとらない
- お手頃価格ではじめやすい
デメリット
- フィルターの交換頻度がやや多め
- ハイスペックなモデルに比べると浄水能力は控えめ
据え置き型浄水器
キッチンのカウンターなどに本体を置き、ホースで蛇口と接続して使うタイプ。
サイズは大きめですが、ろ過性能は高いので、たくさんの水を使いたいファミリー向けですね。
メリット
- ろ過性能が高く、安心感がある
- 調理などで大量の水を使うシーンに向いている
デメリット
- 設置にはある程度のスペースが必要
- 本体の価格が少し高め
ポット型浄水器
ポット型の浄水器は、文字通りポットの形をしたアイテムで、水を注いでろ過するシンプルなタイプです。
使い方はとてもカンタンで、キッチンやダイニングテーブルの上に気軽に置いて使える手軽さが魅力。冷蔵庫に入れておけば、いつでも冷たいお水が楽しめるのも嬉しいポイントですね。
メリット
- お手頃価格で導入しやすい
- コンパクトで冷蔵庫にもすっぽり入るサイズ感
- 持ち運びもラクなので、場所を選ばず使える
デメリット
- ろ過に少し時間がかかるので、急いでいるときには不向き
- 度に使える水の量が限られているため、大量に使いたい場面にはやや不便かも
ビルトイン型浄水器
ビルトイン型の浄水器は、キッチンのシンク下に本体を設置し、専用の蛇口からきれいなお水を出すタイプ。
見た目がとてもスッキリするので、生活感を出したくない方やキッチンを広く見せたい方に人気です。
ただし、取り付けには工事が必要になることが多く、賃貸物件だと設置が難しい場合もあります。
メリット
- 高い浄水性能で、より安心して使える
- キッチンまわりがスッキリして、見た目もおしゃれに
デメリット
- 設置には専門業者による工事が必要な場合がある
- 初期費用や工事費用が高めなので、予算に注意が必要
浄水器 VS ウォーターサーバー
「おいしくて安心な水を飲みたい!」と思ったとき、選択肢としてよく出てくるのが「浄水器」か「ウォーターサーバー」。
どちらが自分に合っているか、特に一人暮らしの方は悩むところですよね。置き場所、費用、使いやすさなど、気になるポイントもさまざまです。
ここでは、一人暮らしを想定してそれぞれの特徴を比べてみましょう。
浄水器のメリット
- 導入費用も使い続けるためのコストも比較的抑えられる
- フィルターの交換頻度が少ない
- ウォーターサーバーに比べて場所をとらない。
以下は、デメリットという程ではありませんが、ウォーターサーバーと比べれば備わっていない機能となります。
- ウォーターサーバーのように冷水や温水をすぐに使える機能がない。
- フィルターの交換は定期的に必要。
ウォーターサーバーのメリット
ウォーターサーバーの魅力は、なんといっても手軽においしいお水やお湯が瞬時に使えること。
ボタンひとつで冷たい水も、熱いお湯もすぐに出るので、朝の忙しい時間にサッとお茶を淹れたり、暑い日にキンと冷えたお水を飲んだりしたい時にとっても便利なんです。
さらに、サーバーに届けられるお水は、厳しい基準で管理された天然水やRO水など、品質面でも安心。
定期的に自宅まで届けてもらえるので、重たいペットボトルを買いに行く手間もなくなります。ただし、導入を検討する際は「月々のコスト」にも目を向けておきたいところ。
サーバーのレンタル料、水の代金、電気代などがかかるため、毎月の負担は数千円になることも。長く使うなら、その分の費用も踏まえて考えておくと安心です。
もうひとつ気をつけたいのが、本体の大きさ。6畳ほどのお部屋だと、やや存在感があり圧迫感を感じることもあります。
また、水のボトル交換や予備の保管スペースも必要になるので、お部屋の広さや収納とのバランスも確認しておきましょう。
浄水器選びで失敗しない5つのポイント
浄水器にはたくさんの種類があって、初めて選ぶときは迷ってしまうもの。後悔しないためにチェックしておきたい5つのポイントを紹介します。
浄水器を選ぶときのポイント
- 除去したい成分を明確にする
- キッチンの広さや蛇口形状に合うかを確認
- フィルター交換の頻度(使用期限)を調べておく
- 年間の維持費用を調べておく
- ろ過できる水の量(ろ過流量)を確認する
除去したい成分
「塩素のにおいが気になる」「細かい不純物まで取り除きたい」など、求める浄水レベルは人それぞれ。
浄水器によって除去できる成分は異なるので、除去したい成分を最初に明確にすることが大切です。
除去できる物質の一覧は、商品のパッケージや説明書、メーカーのホームページに書かれているので、購入前に必ずチェックしておきましょう。
キッチンの広さ&蛇口形状
一人暮らしのキッチンは、スペースが限られていることが多いですよね。
そんな場合は、省スペースで設置できる蛇口直結型の浄水器がぴったり。取り付けもカンタンで、賃貸のお部屋でも安心して使えるものがほとんどです。
ただし、蛇口の形状によっては取り付けができない場合もあるので、以下のようなタイプには要注意です。
- 先端に泡が出るキャップがついている蛇口
- 蛇口形状が特殊(太すぎる・細すぎる・四角いなど)
- センサー付きやシャワー切替式の蛇口
あらかじめ各メーカーの公式サイトにある「対応蛇口の一覧表」を確認しておくと安心です。
フィルターの交換頻度
一人暮らしの場合、1日に使うお水の量はそれほど多くないことがほとんどなので、フィルターの交換はあまり頻繁に必要ない場合もあります。
とはいえ、浄水器の機種によっては「2~3ヶ月ごとの交換が目安」とされているタイプもあり、こまめなメンテナンスが必要なものもあります。
交換の回数が増えると、その分コストも手間もかかってしまいますよね。
「●リットル使用で交換」などの目安は、パッケージやメーカーの公式サイトに掲載されていることが多いので、自分の暮らし方に合っているかどうかを事前にチェックしておくと安心です。
年間の維持費用
浄水器を選ぶとき、本体価格の安さについ惹かれてしまいがちですが、実は注目すべきなのは維持費用。
たとえば「本体は安かったけれど、カートリッジが高くて想像以上に出費がかさんだ…」というケースも意外と多いんです。
水の使用量に対して年間の交換頻度を把握し、本体費用+カートリッジ費用×交換回数を計算して年間にかかる維持費用を調べておきましょう。
ろ過流量
見た目や価格ばかりに目がいって、意外と見落としがちなのが「ろ過流量」。これは「1分間にどのくらいの量の水を浄水できるか」を示す数値です。
この数値が低すぎると、ちょっと料理に使いたいだけでも水がなかなか出てこなくて、ついイライラ…。そんなプチストレスを避けるためにも、使い心地の良さは大事なポイント。
目安としては、一人暮らしなら1.5リットル/分以上のろ過流量があると快適に使えると言われています。
浄水器選びの際は、見た目や価格だけでなく、こういった細かい性能もしっかりチェックしておくと安心です。
まとめ
お部屋のスペースが限られている一人暮らしの方には、省スペースで設置できる蛇口直結型の浄水器がおすすめです。
特別な工具もいらず、工事不要でサッと取り付けられるので、初めて使う方でも気軽に取り入れやすいのが魅力。
毎日口にするお水だからこそ、安心して使えるものを選びたいですよね。自分の生活スタイルに合った浄水器を選んで、もっと快適で心地よい暮らしを楽しんでください。